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今月のテーマ『ジェネリック医薬品(後発医薬品)』

今年の10月から高額療養費の自己負担限度額が引き上げられるなど、患者にとって医療費の負担はますます重くなっていますが、一方で負担を軽くするための仕組みも整えられてきています。

今回はその仕組みの1つとして、厚生労働省も普及を呼びかけている「ジェネリック医薬品」について、お話させていただきます。

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは

通常、新薬(先発医薬品)が開発されるまでには10数年もの年月と、数100億円もの費用が必要となります。その負担を補償するため、新しい有効成分は特許で守られており、開発した製薬会社が特許期間の20〜25年間、独占的に販売することができます。その後、特許期間が切れて、他の製薬会社から製造・販売される薬のことを、後発医薬品、別称ジェネリック医薬品(※)と言います。

特許が切れていない先発医薬品にはジェネリック医薬品はありません。一方で、1つの先発医薬品に20以上のジェネリック医薬品が販売されていることもあります。

※ジェネリック(generic)とは、「一般的な」という意味。欧米では後発医薬品は、商品名ではなく、一般名(有効成分名)で処方されることから、ジェネリック医薬品と呼ばれています。

ジェネリック医薬品の特徴

  • 薬の価格(薬価)
    薬価は厚生労働省により決められますが、ジェネリック医薬品は研究開発費が節約できるため、先発医薬品の7割以下と設定されており、2〜7割で販売されています。実際に薬局で支払う金額には、調剤料や情報提供料なども含まれるため、半額程度になることが多いようです。慢性疾患などで、長期間服薬する場合にはメリットはより大きくなると言えます。価格差がどのくらいになるか、事前に薬局で確認されるとよいでしょう。
  • 安全性・効果
    ジェネリック医薬品も先発医薬品と同様に、薬事法によって定められた様々な基準を守り開発、製造されています。さらには、「品質再評価」という制度に基づく試験により、その品質や薬効が先発医薬品と同等であることを確認のうえ承認されます。(この評価結果は『医療用医薬品品質情報集(日本版オレンジブック)』に掲載、公表されます。)
    また、先発医薬品が発売された時代より製剤技術が進んでいるため、薬を小型化したり、ゼリー状に加工したりするなど、患者や医療現場の意見を取り入れ、使い易く改良されているものもあります。

普及への取り組み

日本での後発医薬品のシェア(数量ベース)は約17%で、欧米諸国の40〜50%に比べるとまだ普及しているとはいえません。欧米並みに普及すれば約1兆円の薬剤費が節減できるとの試算もあり、使用を促す取り組みが進められてきました。

まず、2002年4月の診療報酬改定で、医療機関はジェネリック医薬品を院外処方することで処方箋料に2点(20円)加算でき、薬局では情報提供料として10点(100円)などが請求できるようになりました。啓発広告などにより認知度も高くなってきましたが、処方を受けるには、薬の一般名か、ジェネリック医薬品の具体的な商品名を書いてもらわなければならず、先発医薬品の商品名での処方が通例である医療現場にはなじまないこともあり、普及は進みませんでした。

そこで、2006年4月から処方箋の様式が変更され、医師が処方箋の「後発医薬品への変更可」という欄に署名すれば、先発医薬品の商品名で書かれていても、ジェネリック医薬品に変更することが可能となりました。

処方の受け方

医師に「ジェネリック医薬品で処方してほしい。」と率直にお伝えになればよいのですが、なかには医師への遠慮から言い出せない方もいらっしゃることでしょう。そういう場合は、受付窓口のスタッフや看護師に伝言を依頼したり、また『ジェネリック医薬品お願いカード(※)』を窓口に提出したりして意思表示する方法もあります。

※『ジェネリック医薬品お願いカード』は、日本ジェネリック研究会のホームページで入手可能です。

終わりに

新しい病気や、今まで治療ができなかった病気を治す新薬の開発を進める事は非常に重要です。一方、個人の医薬品を節約し、国全体の医療費を削減する後発医薬品の役割も大きく、この2つの医薬品を必要に応じて使い分けていくことが今後の医療のスタンダードになっていくでしょう。また、ジェネリック医薬品の使用は、医療費の節約だけではなく、患者が主体的に治療に参加するきっかけにもなります。疑問や要望は積極的に伝え、より納得できる治療を受けましょう。


参考文献 後発医薬品リスト じほう
    診療点数早見表 2006年度4月版 医学通信社
出典場所 日本ジェネリック研究会ホームページ



情報提供:T−PEC保健医療情報センター

 

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