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今月のテーマ『片頭痛』

梅雨時には様々な不快症状があらわれますが、頭痛もそのうちの一つではないでしょうか。現在、頭痛に悩む日本人は3,000万人いると言われ、そのうち片頭痛に悩む方は800万人と言われています。片頭痛は仕事や日常生活に支障を来たすほど激しい痛みを慢性的に繰り返しますので、片頭痛の誘発因子を避け、適切な治療薬を用いて痛みから速やかに解放されることが望まれます。近年、片頭痛の治療に大きな進歩がありましたので、今回は片頭痛とその治療についてお話しましょう。

片頭痛の原因

片頭痛の原因は完全には解明されていませんが、メカニズムとして知られているのが「血管説」です。ストレスなど何らかの刺激が誘因となって、頭の太い血管が拡張して血管周囲に炎症が起こり、この刺激が三叉神経を通って脳に伝わって「痛み」として認識されます。同時に神経から痛みを起こす「痛みの原因物質」が大量に放出され、ますます痛みが増強されます。

症状

頭の片側がズキンズキンと脈打つように痛みます。月に1〜2回起こり、痛みは4〜72時間持続します。前兆を伴うものもあります。日常的な動作で頭痛は悪化し、日常生活が妨げられます。吐気または嘔吐を伴い、光や音に過敏になります。

前兆とは

前兆は数時間〜2日前からあらわれます。最も多いのが視覚症状です。視野の中心が見えにくくなり、そのうち視野の周辺にチカチカした眩しいギザギザの線があらわれる症状です。感覚症状としてはチクチク感が顔、腕または足にあらわれて移動し、やがてしびれ感となります。その他、上手く話せない、思考が困難になるなどの症状もみられます。

対策

  1. まずは片頭痛を誘発する因子を避けましょう。
    誘発因子とは人によって様々ですが、ストレス(ストレスから開放された時に起こりやすくなります)、ホルモンの変化、飲食物(チョコレート、チーズ、グルタミン酸、ワイン、カフェイン、喫煙など)、不眠、過眠、過労、空腹、人ごみ、騒音、強い光、天気、高地、潜水、香水などがあげられます。
  2. 片頭痛に効果的なビタミンやミネラルがあります。
    • ビタミンB2は血流を十分確保し、老廃物の排除を促す効果がありますので、片頭痛の予防につながると言われています。食品としては、レバーやアーモンド、うなぎなどに多く含まれます。
    • マグネシウムは血管を収縮させたり、炎症物質の働きを阻害させたりする働きがあります。マグネシウムが不足すると血管がけいれんしやすくなり、痛みに敏感になると言われています。食品としては玄米、納豆、豆腐、ひじきなどに多く含まれます。
  3. 痛む箇所を冷やし、血管を収縮させましょう。入浴やマッサージは逆効果となりますので、避けたほうがよいでしょう。
  4. 暗い所で安静にし、一眠りするだけでもすっきりすることがあります。

薬物療法

  1. 頭痛が軽い場合は、鎮痛剤を服用しましょう。
    鎮痛剤の上手な使い方として、できるだけ早期に使用することと、過剰に連用しないことをお勧めします。片頭痛になると消化管の働きが悪くなり、薬の吸収が妨げられるため、頭痛が本格化してからでは薬の効き目が弱くなると言われています。また、連用により鎮痛剤誘発性頭痛という別の頭痛が起こることがありますので、用法・用量はきちんと守りましょう。
  2. 片頭痛を繰り返す場合(月に2回以上)は、片頭痛予防薬(塩酸ロメリジン)が効果的です。
    多くの場合、予防薬により頭痛発作の回数を半分以下に減少させて頭痛の程度を軽くすることが期待できます。商品名はミグシス、テラナスです。
  3. つらい頭痛にはトリプタン系薬剤が効果的だと言われています。
    トリプタン系薬剤は頭の血管に作用して、異常に拡張した血管を収縮させるとともに、炎症を抑え、三叉神経に作用して痛みの原因物質が出るのを防ぐ作用があります。トリプタン製剤には商品名で、イミグラン、ゾーミッグ、レルパックス、マクサルトがあり、その他に今年4月に発売され、効き目が長時間持続すると言われているアマージがあります。

トリプタン系薬剤は今までの薬剤とどう違うのでしょう

トリプタン系薬剤は上記のように、片頭痛の根本を抑えて効果をあらわします。鎮痛薬は痛みを和らげますが、血管の拡張と炎症を抑えることは難しいとされています。鎮痛薬は片頭痛の初期に服用するとある程度の効果はありますが、頭痛が本格化してからでは効果がみられないことがほとんどです。

トリプタン系薬剤の形状と効果があらわれる時間について

一般的なものは錠剤ですが、外出先などで片頭痛になった場合は、水なしで飲めるチュアブル錠が効果的です。いずれも効果があらわれるまでに30分ほどかかります。また、片頭痛により吐気・嘔吐を伴う場合は点鼻薬が、激しい頭痛には注射薬が適しています。個人差はありますが、大体点鼻薬は15分ほど、注射薬は10分ほどで効果があらわれます。

トリプタン系薬剤の自己注射について

重症の頭痛発作には注射剤しか有効ではないと言われています。以前は注射を受けるために頭痛に耐えて医療機関を受診するケースも少なくありませんでした。しかし、今年2月、自己注射薬が保険適用となり、患者さん自身が自宅で注射することが可能となりました。激痛を自宅で軽減できる特効薬として期待されています。

自己注射薬は1回投与分の薬剤が注射器に充填されたキット製剤です。使い方は、注射液が入ったカートリッジをペン型の注射器にセットし、太ももに押し当ててボタンを押します。バネで5mmほどの針が飛び出して皮膚に刺さり、薬剤が注入されます。処方をしてもらうためには、使用法を理解するために外来で十分指導をお受けになるか、場合によっては教育入院も必要となります。

おわりに

今回は片頭痛の治療を中心にお話しましたが、頭痛で悩んでいる方のうち、医療機関で診察を受けているのは3割ほどだと言われています。独自の対処法で改善が図れない方、鎮痛剤の効き目が弱い方は、神経内科または頭痛外来などを受診し、専門医にご相談されることをお勧めします。片頭痛薬はご自身の症状、体質に合った薬を選び、正しく服用することが大切です。

監修 救急救命東京研修所教授名倉節
参考文献 「頭痛」第2版日本医事新報社

●情報提供:T−PEC保健医療情報センター

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