知っておきたい!健康と医療 今月のテーマ『夏太り対策のポイント』

夏の暑さで食欲が落ち夏やせする方もいらっしゃいますが、その一方で、夏太りする方も多くいらっしゃいます。これは、大人だけでなく、夏休みをむかえた子どもにも同じことが言えます。
今回は、夏太りの原因と対策についてご紹介いたします。

夏太りの原因

1.摂取カロリーの増加

夏の暑さを乗り越えるために、高カロリーの食品に手が伸びてはいませんか?
気がつけば普段の食事より、カロリーオーバーなんてことも・・・。
麺類ばかりに偏った食事をしている場合、のど越しがよく、咀嚼が少なくなるため、食べる量が知らないうちに多くなっているかもしれません。

2.運動量の減少と高温による基礎代謝の低下

暑さから体を動かすことが億劫になったり、屋内の涼しいところでゆっくり過ごすことが多くなったりと、運動量や活動量自体が少なくなる場合があります。そうすると、必然的に消費エネルギーが減ってしまいます。
また、夏は冬と比べて気温が高いので、基礎代謝量が約10%下がるといわれています。
基礎代謝量とは、活動量以外の生命を維持する為に必要なエネルギー量のことをさします。
ダイエット中であっても、これ以上減らしてはいけないエネルギー量と覚えましょう。この数値にそれぞれの身体活動量が加えられ、エネルギー必要量が算出されます。
「食事を見直す」又は「運動量を増やす」のどちらかでエネルギー量を調節しなければ、冬と同じ食事量の場合、夏の1、2ヶ月で1kg程度太ってしまうのです。

3.栄養素の不足

のどごしの良いものばかり食べて栄養が偏ると、体内に吸収される栄養素も偏ります。
そうなると、代謝に必要なビタミンミネラルも不足し、エネルギー代謝がより一層滞ります。
夏場は、特に代謝に関わるビタミンB群が大切です。

夏太り対策

1. ビタミンB群を十分に摂ろう

ビタミンB群は、たんぱく質や脂質、炭水化物を速やかにエネルギーに変える働きがあります。
疲労の原因は、ビタミンB群の不足の影響かもしれません。

ビタミンB1:糖質の消化吸収に関わるビタミン
 多く含む食品:豚肉、うなぎ、鯛、とうもろこし
ビタミンB2:脂質の代謝を促進するビタミン
 多く含む食品:レバー、うなぎ、かれい、サバ、さんま、ブリ、乳製品
ビタミンB6:たんぱく質の消化吸収に関わるビタミン
 多く含む食品:まぐろ、かつお、鮭、あじ、さんま、いわし、バナナ、アボカド、とうもろこし

2. 冷たいものの食べ過ぎは禁物

冷たい飲み物や食べ物はのど越しが良く、食べ過ぎる危険性が・・・。
例えば、オレンジ果汁飲料にもスティックシュガー8本分の糖分が含まれています。
ビール中ジョッキ1杯には、200kcal(ごはん1膳分)!
軽いおやつのつもりで食べたアイスクリームにも、400kcal(ごはんお茶碗2膳分)のエネルギーが含まれています。
また、冷たい食べものは胃腸を冷やし、動きを鈍くし、胃もたれを起こすことも。
冷たい麺などの食事を摂る時は、温かい食べものと一緒に摂りましょう。
そして、食べ過ぎてしまった場合は、2、3日のうちに調整することがポイントです。

3. 定期的な運動を!

定期的な運動は筋肉を維持し、ホルモン代謝を高めます。2、3日に1回程度の定期的な運動を心がけましょう。
有酸素運動は脂肪を燃焼します。ジムトレーニングなどの無酸素運動は、筋肉量を増やします。用途に応じて組み合わせましょう。

暑いからこそ、旬の野菜や果物を十分に、おかず(主菜)とごはん(主食)と汁物(副菜)をあわせてしっかり食べることが大切です。「毎食しっかり食べること」が結果として、間食を防ぐことができ、健康的な食事に繋がるのです。

●東京海上日動メディカルサービス 発行

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