知っておきたい!健康と医療 今月のテーマ『薬の服用時間を指示されましたが、いつ飲めばよいのでしょうか。』

薬を食前に飲むように指示されましたが、いつ飲めばよいのでしょうか。
薬の入っている袋や箱には、いつ飲んで下さいという指示が書いてありますが、飲むタイミングで何か違いがあるのでしょうか。

薬には、効果を最大限に発揮できるように、また思わぬ副作用を起こさないように、服用するのに適した時間があります。
薬の服用時間は、主に「食前」「食後」「食間」「就寝前」「頓服(とんぷく)」などがあります。以下を参考にして、正しく服用しましょう。

1.食前

食前とは、食事をする30分くらい前の時間のことです。例えば一部の経口糖尿病薬は、食事による血糖値の上昇を抑えることが目的ですので、食前の服用が重要です。また、健胃薬は食前に服用することで、消化器の働きをよくする効果が期待できます。

2.食後

食後とは、食事の後30分くらいまでの時間のことです。胃の中に食べ物が多くあると、薬による胃への刺激が少ないので、内服薬の多くは食後に服用するように指示されます。

3.食間

食間とは、食事中に薬を飲むことではなく、「食事と食事の間」という意味で、食事を終えて2時間後くらいが目安となります。
食後2時間経った頃は、胃の中の食べ物が消化され胃酸の分泌も少なくなります。そのため、胃粘膜を保護する薬、食事の影響を受けやすい薬、漢方薬などは食間に服用するように指示されることがあります。

4.就寝前

就寝前とは、寝る20~30分くらい前の時間のことです。たとえば、下剤や睡眠導入薬などは、薬の効果が出はじめる時間を考慮して、就寝前に服用するように指示されることが多いです。

5.頓服

頓服とは、症状が現れた時にだけ服用することです。ほとんどの薬が、体に及ぼす危険性を考慮して、1日に飲んでもよい最大用量や、続けて飲む場合の間隔が決められていますので、医師の指示を守りましょう。

●東京海上日動メディカルサービス 発行

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