知っておきたい!健康と医療 今月のテーマ『冷え性で夏場でもエアコンの冷気で寒く、ひざ掛けが手離せず困っています。体温を測っても低くないのですが、なぜでしょうか?』

冷え性とは、単に「体温が低い」ということではありません。普通の人なら平気な気温なのに、全身もしくは手足や下半身など、からだの一部が冷えていると感じる状態が冷え性です。
冷え性の原因としては、次のようなものが複合的に組み合わさり、症状が現れると考えられます。

1.外的環境

冬期の寒さや、夏期の冷房器具による冷気など

2.熱の産生不足

ダイエットや病気などによる栄養素と熱源の不足など

3.寒暖を感知しにくい皮膚環境

皮膚に密着した衣服など

4.体温を調整するホルモン等の不調

過度のストレスによる自律神経のバランスの乱れ
生活習慣病や加齢による動脈硬化の進行
女性の場合は女性ホルモンの乱れによるもの

5.体内の血流不足と循環障害

貧血、低血圧、しめつけのきつい下着やストッキング等の着用などによる血液循環の不良など

女性の半数以上が、年間を通じて冷え性で悩んでいるといわれていますが、上記のような原因を考えると、冷え性が女性に多いこともうなずけると思います。

冷え性を改善する対策としては、以下のようなものがあげられます。

  • 必要な熱源と栄養素を摂取できるバランスのよい食事を心がける
    きちんと朝食を摂取することや、規則正しい食生活が大切です。
  • 熱を生み出す筋肉を保つための適度な運動をする
    熱は筋肉の運動、基礎代謝によってつくられます。筋力をつけることが冷え性の改善に繋がります。
  • 保温ができ血流を妨げない快適な衣類を着用する
  • 冷たいものを摂り過ぎないようにする

生活を見直すことにより、冷えにくいからだを作っていくことが大切です。
あらゆる策を試みても、なかなか改善しない場合は、病気が隠れている可能性が無いか、念のため内科を受診し相談されることをおすすめします。

●東京海上日動メディカルサービス 発行

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