知っておきたい!健康と医療 今月のテーマ『風邪を引いた後、鼻水や鼻づまりが続き、耳鼻科で副鼻腔炎と診断されました。どのような病気でしょうか。』

副鼻腔は、額の下から頬の奥にある粘膜でおおわれた4つの空洞のことで、鼻腔とつながっています。副鼻腔炎とは、その空洞内の粘膜に細菌やウイルスが感染し、炎症がおきてしまう状態のことです。

症状は、ドロっとした膿状(分泌物に細菌などが混ざったもの)の鼻水、鼻づまり、頭痛、顔面痛、鼻の中に悪臭を感じる、臭いを感じない、鼻水がのどに落ちる、咳やしつこい痰絡みなどです。
鼻がつまった状態が続くと睡眠不足になったり、日中でも頭がボーっとして集中力が低下したりすることもあります。また、鼻と耳やのどはつながっているため、中耳炎をおこすこともあります。

治療としては、まず抗菌薬や去痰薬、痛みがある場合は、解熱鎮痛薬などの内服治療をおこないます。その他に局所的な治療としては、鼻水の吸引、霧状の薬剤を鼻から吸い込む吸入などが一般的におこなわれます。

鼻腔に鼻茸(慢性的な炎症が原因でできたポリープ)が存在する場合や、内服治療や局所的な治療で効果がない場合は手術が必要となることもあります。最近では、内視鏡による手術も増え、からだへの負担も少なくなってきています。

●東京海上日動メディカルサービス 発行

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