

マネースキルとはお金の知識や管理能力のことです。このスキルが身につけば、自分で家計をコントロールでき、急な収入減や支出増といった変化に強い家計となります。
このマネースキルを磨くためには、短期と長期で家計の収支を把握することをおすすめします。短期とは1年単位→月単位の期間です。一方、長期は今後10年20年といったライフプラン全体を見渡す期間を指します。この2つの時間軸の収支が頭に入っていると、目先のピンチに慌てることなく、かつ将来必要なお金も計画的に準備できます。
また、長期で収支を考えるときには、お金の貯まりやすい時期と支出がかさむ時期があることも理解しておきましょう。
お金の貯め時は一般的には以下の2つの時期が該当します。
貯め時子どもが生まれるまでの共働きの時期〜子どもが中学校に上がるくらいまで
貯め時末子が学校を卒業=教育費負担が終わってから世帯主が退職する年まで
我が家の最後の貯め時が何歳から何年あるのかは次の計算式で出してください。
貯め時にはできるだけ貯蓄を増やし、出費が多い時期は赤字を増やさないといった「責めと守り」の姿勢を使い分けることが大切です。また、今は晩婚・晩産の傾向がありますので、できるだけ最初の貯め時に力を入れることも肝心です。
次に短期で家計を考える場合、まず毎年の貯蓄目標額を決めます。家計相談の経験上、毎年の貯蓄目標を決めている人は実際にその金額が貯まっている傾向があることに気づきました。あなたもぜひ1年間に貯める目標額を決め、それを分割して毎月、ボーナス時の貯蓄額まで設定しましょう。
貯蓄した残りが生活費となります。つまり、収入−支出=貯蓄ではなく、収入−貯蓄=支出の順番です。この年間の生活費の範囲で毎月の生活費を決めてください。あとは予算さえ守れば目標金額は必ず貯まるということになります。
予算を守るために役立つのが家計簿です。家計簿はついつい細かい費目や収支にとらわれがちですが、大切なのは自分が作った予算を守れているのかを確認することです。毎年→毎月の貯蓄目標と毎月の予算を頭に入れ、予算を守ることを繰り返すことで家計はぐんぐん強くなります。
家計簿からは自分の支出のクセもわかります。まずは1週間分のレシートを集め、以下の目線で見直してみましょう。
買い物の回数や買う品目を絞るだけで現金の支出は大幅に減ります。家計のクセがわかれば対処もでき、ますます合理的な強い家計になりますよ。
◆株式会社ライフアンドマネークリニック
波多間純子