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第1回 災害時 知っておきたいお金の知識

誰でも、この先つつがなく続くことを望んでいる「自分らしい暮らし(=ライフプラン)」。しかし長い人生の中では、その平穏を突然脅かすような事態も起こり得ます。その最たるものが「自然災害による被災」です。

自然災害で被災することなど、誰も考えたくはありません。しかし近年、各地で災害が相次いでいることはご存じでしょう。とりわけ2018年は、風水害や地震が各地で起こりました。一定の自然災害で適用される災害救助法が多くの市町村で適用され、その数は東日本大震災の年を超えました。被災はもはや、“ひとごと”でなくなっています。

災害救助法が適用された市区町村

厚生労働省社会・援護局調べ、および内閣府「防災情報のページ」掲載のデータより筆者作成

被災後の生活再建は「自助」が基本とされる

被災したとき、公的な支援に期待できると考える人は多くいますが、実情はどうでしょうか。

被災直後は、まずは当座を乗り超えられるよう、「災害救助法」による応急的な支援が多面的になされます。住宅を失っても当面は避難所が設けられ、炊き出しなどの支援を受けることができますし、医療も無料で受けられます。住宅ローンの返済や保険料の支払いなど、日常生活で発生するさまざまな支払いも、申し出れば当面、猶予を受けられます。

そのあとにやってくる生活再建の段階では、罹災証明書によって住宅が全壊または大規模半壊となった世帯を対象に「被災者生活再建支援法」による支援金が支給されます。
支援金は2段階で、住宅の壊れ具合に応じた「基礎支援金」と、その後の住宅の再建方法等に応じた「加算支援金」の2つが支給されます。しかし、その合計は最大でも300万円です。そもそも支援金は、住宅を失った世帯が生活再建を始めるときの準備資金とされるもので、住宅再建をまかなえる費用を給付するものではないことを知っておく必要があります。

被災者生活再建支援制度による支援内容
目的 生活基盤に著しい被害を受けた人の生活再建を支援し、
住民の生活の安定と被災地の速やかな復興に資すること
法適用基準 10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村等
対象世帯 災害で住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯
支給額 基礎支援金+加算支援金(単身世帯は3/4の額)
基礎支援金
(住宅の被害程度に応じて支給)
全壊等100万円/大規模半壊50万円
加算支援金
(住宅の再建方法に応じて支給)
建設・購入200万円/補修100万円/
賃借(公営住宅除く)50万円

〈内閣府「防災情報のページ」資料より筆者作成〉

また、半壊や一部損壊の被害は、支援金の支給対象になっていません。
2018年に発生した大阪北部地震、および台風21号で、とりわけ被災世帯が多かったのが大阪府ですが、いずれの災害でも被災世帯の9割以上は一部損壊の被害でした。
そもそも、支援法には被害規模による法適用要件があり、1市町村に10世帯以上の全壊世帯がなければ法律が適用されません。そのため、要件を満たさず法律が適用されない市町村に居住している世帯は、住宅が全壊する被害に遭っていても、支援金を受け取ることはできなかったのです。

大阪府の災害 公的支援の適用状況
災害名 「大阪北部地震(2018年6月)」 「平成30年台風21号(2018年9月)」
住家被害 全壊18棟/半壊512棟
/一部損壊5万5081棟
全壊30棟/半壊445棟
/一部損壊6万5932棟
被災者生活再建支援法が
適用された市町村
高槻市(全壊11棟) なし

住家被害データは大阪府の公表(大阪北部地震は2018年11月2日時点、台風21号は2018年12月25日時点)

このように、被災後の住宅再建や修繕に関しては、ほぼ自力で取り組むことが求められている実情があります。なかでも住宅ローン返済中の世帯は、経済的ダメージが大きくなります。
昨今、住宅取得時に長期かつ多額の住宅ローンを組むことが一般化しています。ローン返済中に住宅を失えば、住むところがなくなる一方でローンは残ります。しかし、新生活に住まい確保は欠かせず、そうなれば住居費の二重負担が発生することにもなりかねません。
ローンがないとしても、終の棲家を失った年金生活者に新たな資金調達は難しく、被災後の住宅確保に苦慮することも多いのです。

住まいは私たちの生活の基盤です。ひとたび失えば、これまでの暮らしから大きな軌道修正を迫られることになりかねません。しかし、公的支援は限定的で、かつ手元のお金で対処することも多くの人には困難―。こんな時こそ、保険の出番です。

火災保険の内容を確認しておこう

火災保険や地震保険は、被災後にまとまったお金を確保し、くらしを速やかに正常化するためにあります。つまり、「自分らしい暮らし」を守るための危機管理対策にほかなりません。
だからこそ、適切に加入しておくことが大切ですが、補償内容をよく理解しないまま、また契約先の保険会社を認識しないまま、加入していませんか?火災保険や地震保険が役立つときは、真に困った事態に陥っているとき。いわば“非常用グッズ”ですから、確実に役立つよう、その内容が適切かどうか、平時から理解しておくことが大切です。

火災保険の補償内容は、商品や契約により異なり、保険料は補償の手厚さと比例して高くなります。安くてもわが家に必要な補償がついていなければ役立ちませんし、一方でわが家に必要のない補償まで確保すれば、保険料が家計の負担になります。大切なことは、わが家が抱える災害リスクに応じた必要な補償が、適切に確保されているかということです。

補償と保険料は比例する
火災のみ 風水災あり さらに地震あり フル補償
火災/破裂/爆発/落雷 火災/破裂・爆発/落雷/水災/風災・ひょう災・雪災(免責金額0円) 火災/破裂・爆発/落雷/水災/風災・ひょう災・雪災(免責金額0円)/地震 火災/破裂・爆発/落雷/水災/風災・ひょう災・雪災(免責金額0円)/地震/水濡れ・物体衝突/盗難/地震保険上乗せ特約/臨時費用特約/類焼損害特約/個人賠償責任補償特約
火災保険金額
2000万円
火災保険金額2000万円
地震保険金額1000万円
火災保険金額2000万円
地震保険金額2000万円
保険期間1年の年間保険料
6930円 2万5158円 6万158円
(うち地震保険料3万5000円)
11万886円
(うち地震保険料3万5000円)

※東京都・新築木造一戸建(H構造)の例(2018年8月現在)
〈ソニー損保「ネット火災保険」で筆者が試算〉

補償の確保に先立ち、まずわが家の災害リスクを知る必要があります。ハザードマップの確認がその一助となりますが、そもそも、ハザードマップを確認して自宅付近の水害リスクを把握している人は3割未満で、居住地の災害リスクの把握があまり進んでいないのが実態です(損保ジャパン日本興亜「ハザードマップに関するアンケート調査」2018年7月より)。

また、持ち家世帯の補償状況は水害補償66%、地震保険等49 %の加入にとどまります。ハザードマップの活用状況を踏まえると、災害リスクを正しく認識したうえで適切に補償を選択していない可能性があります(内閣府「保険・共済による災害への備えの促進に関する検討会(2017年)」より)。

ひとたび被災すれば、家計が被る影響が計り知れないのが自然災害です。契約している保険が、地震や風水害による損害をカバーできる補償内容になっているか、それとともに、受け取れる保険金が最大いくらになるのかについても、しっかり確認をしましょう。これは、誰もが被災者になりかねない時代の、新たな常識と言えるでしょう。

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清水 香氏による知って得する!くらしとお金の話 連載

第1回
災害時 知っておきたいお金の知識
2019年9月

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