知っておきたい!健康と医療 今月のテーマ『心身の不調を予防する食事』

3月は気温の高低差が大きく、冬から春へと季節が移行する時期です。
花粉症の方は花粉の飛散量がピークを迎え、体調不良など憂鬱な方も多いのではないでしょうか。
また、春は卒業や異動などのライフイベントがあり、環境の変化が多い季節です。人間関係や生活の変化によって、心身が不安定になる可能性があります。
忙しいこの季節は、食事をはじめとする体調管理が後回しになりがちですが、健康な身体を維持するためには、栄養バランスの整った食事を規則正しくとることが基本です。
加えて、充分な睡眠や適度な運動は、心身の健康を保つためにも重要なことです。
今回は、心身の不調を予防する食事についてご紹介いたしましょう。

気分を落ち着かせる生活のコツとは?

「日々の健康管理をする」「疲労をためない」など、日頃から心身のストレスに対する耐性を備えておくことが必要です。
また、うつ病の患者は肥満になりやすいという傾向があるとの報告もあります。
自分の適性体重を知った上の体重管理は、心身の健康にも役立つと言えそうですね。

心身の不調を予防する食事

食事量を適正に

適正体重を維持するためには、3食のカロリー配分を等分にし、主食主菜副菜をバランスよく摂り、食品やアルコールは程々にすることが基本です。食べ過ぎたら運動によって消費カロリーを増やしたり、食事量を少なくしたりなど、消費カロリーと摂取カロリーのバランスがとれるようにコントロールすることがポイントです。細かいカロリー計算をする必要はありませんが、体重の増減をひとつの目安にすることで、食事量を調整すると良いでしょう。
また、欠食は気力が湧かないばかりか、ストレスを乗り越える力を削いでしまいます。

良質たんぱく質を摂る

人間の身体は約60兆個の細胞でできていますが、この細胞を形成する際には、たんぱく質が欠かせません。身体を構成する細胞の質を維持するためには、たんぱく質が大切な役割を果たしています。
また、たんぱく質の構成成分であるアミノ酸は、神経伝達物質の役割を果たすとともに、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンの原料になります。3食の食事でたんぱく質が不足しないように、肉や魚、卵、大豆製品を偏ることなく摂りましょう。

ビタミンミネラルを十分に

ビタミンミネラルの不足は、うつ病と関連があるという報告があります。
ビタミンB2、B6、B12、葉酸は、神経伝達物質の合成に関与するなどの重要な役割があり、鉄や亜鉛、セレンなどの欠乏でもうつ状態を引き起こしやすいといわれています。3食の食事から、特にメインのおかずとなる肉、魚、卵、大豆製品や野菜から、ビタミンミネラルをとることが大切なのです。

気分の落ち込みを予防するには、食事、睡眠、ストレス対策がポイントになります。
気分が落ち込む、睡眠がとれない状況が続いているなどの症状が続く場合には、早めに専門医に相談してみましょう。

●東京海上日動メディカルサービス 発行

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