知っておきたい!健康と医療 今月のテーマ『かぜの予防と症状があるときの食事対策』

季節の変わり目の今は、気温の低下に伴い体調管理が難しくなる時期です。
同時に、湿度が低くなるとウイルスが体内に侵入しやすくなるため、かぜなどの感染症にかかりやすくなります。
今回は、かぜの予防と症状があるときの食事対策についてご紹介いたします。

1.かぜ予防

1)栄養補給を十分に

身体に栄養素が満たされた状態であると、ウイルスや細菌に対する免疫機能がアップします。そのためには、3食しっかり食べることが基本です。欠食すると、1日に必要な栄養素を体内に取り入れることが難しくなります。毎食可能な限り、主食主菜副菜をそろえた定食形式の食事を意識して、栄養バランスを整えた食事にしましょう。
食欲がない、少食傾向の方の場合は、※栄養素密度の高い食品(レバー、しらす、納豆、ほうれん草、ブロッコリーなど)を中心に食事に取り入れるとよいでしょう。
※栄養素密度の高い食品とは、同じ熱量、重量の食品の中で、栄養素がより豊富に含まれている食品のことです。

2)体を温める

秋から冬にかけては、1日の中でも気温差があり、特に朝と夜はぐっと冷え込みます。
外出時の衣服を調整したり、身体が温まるような食事をとって、身体を冷やさないようにしましょう。
特に、朝食を食べることは重要で、主食であるご飯やパン、たんぱく質を多く含むおかずを組み合わせてとると、身体の体温が上がって免疫力がアップします。

3)休息をとる

健康を維持するためには、疲労を翌日に持ち越さないことが大切です。
夜はゆっくり湯船につかって血行を促し、身体が冷えないうちに布団に入って休みましょう。
また、寝る前にTVを見たり、スマートフォンの操作をしたりすると、脳が活性化されて寝つきが悪くなると言われています。気をつけましょう。

2.症状があるときの食事

1)発熱しているとき

熱が出て体温が高いときは、汗をかいて水分が体外に放出されやすくなります。脱水予防のためにも、水分は十分に補給しましょう。
特に食事がとれない場合は、エネルギー補給も兼ねる目的で、スポーツドリンクや果汁なども取り入れるとよいでしょう。

2)咳、鼻水がでるとき

かぜの引き始めに現れやすい症状です。粘膜を守るビタミンAは、レバーやうなぎ、鶏卵などの動物性食品に多く含まれます。また、緑黄食野菜や果物には、ビタミンAの前駆物質であるカロテノイドが含まれています。色の濃い野菜を意識してとりましょう。

3)下痢、嘔吐があるとき

下痢の場合は、しっかりと水分補給をしながら、うどんやおじやなどの消化のよい食事がお勧めです。吐き気がある場合は、症状が治まるまで胃腸を休めます。落ち着いたら少量の水分補給からはじめ、バナナ、りんごやおかゆなど、消化しやすい食事から始めていきましょう。

今回は、かぜの予防と症状があるときの食事対策についてご紹介いたしました。
こまめな手洗いやうがい、日々の体調管理に気をつけながら、季節の変わり目を過ごしていきましょう。

●東京海上日動メディカルサービス 発行

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