FPによる知って得する!くらしとお金の話

第2回

これからの暮らしに合わせる住まいの見直し
~リフォームと建て替え、進め方と資金計画のポイント

コープ共済について

2026年7月

家族構成や働き方、体力や生活リズムの変化をきっかけに、「もう少し快適に暮したい」と思うことはありませんか。そのような気持ちが芽生えたときは、これからの暮らしに合わせて住まいを見直すよい機会です。

今の場所に住み続けるなら、検討しやすいのはリフォームです。戸建の場合は、建て替えも選択肢になります。場所を変えたい場合は、住み替えを考えることになるでしょう。本コラムでは、リフォームと建て替えの進め方や資金計画のポイントを整理します。住み替えについては次回に取り上げます。

リフォームの進め方

リフォームを考えるときは、まず、日々の暮らしで気になっていることを書き出すところから始めます。水回りの古さ、収納の使いにくさ、廊下の段差、冬場の寒さ。こうして整理してみると、どこを整えたいのかが見えてきます。

次に、これからの暮らしに合わせて何を変えたいのかを考えます。壁紙や設備を刷新すると、住まいの印象や使い勝手は変わります。間取りに手を入れ、リビングや水まわりにゆとりをもたせると、日々の暮らしはぐっと快適になります。段差の解消や手すりの設置といったバリアフリー化も、この機会に検討するとよいでしょう。希望に優先順位をつけながら、予算をどの程度にするかも考えておきます。

おおよその方向性が決まったら、リフォームを手がける会社にいくつか相談し、「今の家で希望に沿う工事ができそうか」「費用はどの程度かかりそうか」を確認します。できるだけ条件を揃えたうえで、提案内容を検討することが大切です。提案に納得したら、契約を結び、工事へと進みます。工事が終わり、引き渡しを受ければ、整えた住まいでの暮らしが始まります。

建て替えの進め方

戸建ての場合、リフォームするか建て替えるかで迷う方は少なくありません。リフォームで対応できる範囲であれば、予算や今後の生活を考えてリフォームを選ぶこともありますし、子世帯との同居を見据える場合は、建物全体を見直したほうが暮らし方に合うこともあります。

建て替えを考えるときは、誰が住むのか、どのような家にするのかを整理します。木造なのか鉄骨なのか、必要な部屋数や広さは、予算はどの程度か。こうした条件をまとめて、住宅展示場を訪れたり、ハウスメーカーや工務店など、いくつかの会社に問い合わせたりして、「今の土地に希望に合う家を建てられそうか」「どの程度の費用がかかりそうか」を確かめていきます。会社によって建てられる家や費用は異なるため、複数の案を見ながら依頼先やプランを絞ります。

依頼先が決まったら契約を結び、建て替えに向けて動き出します。建て替えは解体を伴うため、着工前に荷物の整理・処分を進め、仮住まいへ移る必要があります。その後、解体、着工、上棟、完成、引き渡しを経て入居する流れです。工事中も、折に触れて現場へ足を運ぶようにすると、打合せ内容とのずれに気付きやすくなります。

仮住まいと資金計画

建て替えでは仮住まいをしますが、リフォームでも工事内容によっては仮住まいが必要になります。仮住まいは工事期間だけの入居となるため、通常の賃貸探しとは少し勝手が違います。工事を依頼する会社に相談するのか、自分で探すのか、早めに心積もりをしておきましょう。あわせて、荷物を仮住まい先へ持って行くのか、預けるのか、どの程度を処分するのかも考えておきます。

資金計画では、工事費や建築関連の費用だけでなく、仮住まいの家賃や引っ越し費用なども含めて総額を見積もっておきましょう。工事の途中で内容が変わったり、工期が延びたりして、想定外の費用が発生することもあります。予算には余裕を持たせておきたいところです。

あわせて確認したいのが、「いついくら支払うか」です。リフォームの際は、契約内容によって複数回に分けて支払うことが少なくないですし、建て替えでは、契約、着工、上棟、引っ越しなどの進捗に応じて支払うのが一般的です。仮住まい費用なども含めて、どの時点でいくら必要になるかを早めに確認しておきましょう。

二世帯住宅への建て替えは、家族全体で考える

同居を視野に入れた建て替えの場合、親子で費用を分担できるため、計画を進めやすくなる面があります。一方で、親が資金を出し過ぎると、親自身の老後資金に影響する心配があります。

また、有料老人ホームへの入居を考えたとき、子世帯が住む家は、親の判断だけで売却したり賃貸に出したりすることが難しくなります。入居費用をどう用意するのか、親世帯が使っていた部屋をその後どう活用するのかも、建て替えの前に考えておきたいところです。

同居する子以外にも子どもがいる場合は、将来の相続にも関わります。家族で、建て替えの計画を共有するだけでなく、必要に応じて誰が引き継ぐかまで話し合っておきましょう。

住まいの見直しは、少し早いと思う段階から始めると、納得のいく形を見つけやすくなります。必要に応じて家族とも話し合いながら、気になることを書き出すところから始めてみてください。

久谷 真理子(くたに・まりこ)
(株)フリーダムリンク専務取締役
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、日本FP協会CFP®認定者、公認不動産コンサルティングマスター
都市銀行において融資業務に従事。FPとして独立後、相続・不動産に関する相談業務および、実行支援業務を行っている。
NPO法人日本FP協会評議員。

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